MOCミタカ, レゾルバ
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  Rotasyn  レゾルバー 技術説明 従来の 3 コイル型 ローターを コイル無し 金属一体型 に改善 レゾルバ

  EC・米国 両特許 取得 JIS Q 9100: 2009, EN9100:2009, AS9100 Rev.c,  ISO 9001:2008

 このページでは 米国Admotec の Mr. David R. Robinson による 技術説明を MOCミタカで 日本向けに編集して 記載致します。 レゾルバ
概要 レゾルバ
今日に於いて リング型のブラシレス レゾルバーが AC 及び DC サーボモーターの 整流・位置・速度の信号をサーボ制御器に送るために使われています。 このレゾルバー(角度位置トランスデューサー) は 目的に合わせ モーター軸の 1回転内の 絶対角度位置の信号をコンスタントに 出し続けます。 しかし 従来のレゾルバーは 構造が複雑で 部品点数が多く 厳しい用途での信頼性に 難点があります。 
(右上へ)

そこで Admotec は 新しいタイプの レゾルバー Rotasyn を 開発致しました。 Rotasyn は従来品との置換えが 容易に出来る様、機械的にも 電気的にも 従来品と コンパチになっています。
Rotasyn はコイルを使わず 金属磁性材料を組込んだ 金属一体型の部品を ローターとして使う事により 高速回転対応性, 高信頼性を備えています。

角度測定レゾルバー概要 レゾルバ

確実な回転制御を 行うためには 第一に 回転軸の正確な位置を読取る事が重要です。 この目的のために 大きく分けて 2 種類の 軸角度測定センサーが 使われています。

光学式 :
フォト トランジスター その他 光に関係する電子部品で 軸に取付けた ガラスなど 透明なディスク上の スリットを 読取るものですが、主に インクリメンタルや アブソリュート信号用に 利用されています。

誘導式 (Inductive):
モーターに 似た形状に 作らており、ローター(回転体) と ステーター(固定体) の間で 信号を 誘導させ、回転軸の位置を フィードバックします。(左下へ)
 

光学式トランスデューサー, 特に インクリメンタル エンコーダーは ディジタルの出力が ディスクリート ロジック(分離論理) と マイクロ プロセッサーにより 容易に処理できるため 広く使われています。 それにも拘わらず 光学式トランスデューサーには 多くの用途で 不具合な点が多く 見受けられます。 出力を増幅し ディジタル化するために使われている セミコンダクターは 環境温度の影響を受け易く、また よく使われる 光源の LED は 経年劣化が生じ易い部品です。 さらに 絶対位置出力が 必要な用途には アブソリュートエンコーダーが使われますが、これにはインクリメンタルより 遙かに複雑な仕組が 必要になります。

光学式は実用の面から見ても 精度を上げるためには エンコーダーディスク と センサー間の 高い同芯度が要求され, また 光学関係の部品は 厳しい用途に耐える様に ベアリングや 全体を保護する ハウジングが必要となります。 さらに 光学式 エンコーダーは 多くの場合 モーターなどの 回転軸と接続するために 追加のカップリングが 必要になります。 ブラシレス サーボモーター 或は ACインダクション モーター の Flux vector 制御に於いては エンコーダーの軸、ベアリング、カップリングの 軸方向の長さがスペースに入りきれず 使えない場合も生じます。

これに対して レゾルバーの様な 誘導トランスデューサーは 発生信号が 元々 アブソリュートで セミコンダクターを 組込む必要はありません。 また 生の出力信号を 100メートル等の長距離伝送も出来ます。 レゾルバーは 銅とステンレス鋼 から出来ており、広い範囲の環境温度に耐えます。 レゾルバーには 環境に影響され易い 電子部品や光学関係部品が使われていないため、ハウジングで保護する必要が無く リング型の形状で使われる事が多く モーターや 機械の回転軸に 直接 取付け可能です。このため 省スペースにも 大いに 貢献出来ます。

レゾルバーは 元々 軍事用や 航空・宇宙用に 開発されたものですが、最近では 工業のオートメーション用に この 堅牢で正確 位置測定可能な レゾルバーに 注目が高まっています。
しかし 実際には信号変換には難しい 電気回路が必要で、量産化に対しては 数量とコストの 鶏と卵 の問題があり、想うほど 伸びていないのが 実情です。
幸いにして 最近では リーズナブルで 使い易いモノリシック IC が 開発され 今後が期待されます。 このレゾルバー/ディジタル 変換器は アブソリュート, インクリメンタル 出力を 65,536 ppr の分解能まで押し上げる事が 出来ました。 典型的 2 チップ による 用例を 下に示します。


       2個の モノリシックIC 使用の 簡単な R/D変換

レゾルバー信号は幅の狭い 振幅変調 正弦波に なっています。これらの正弦波は, 光学式エンコーダーの 事実上 多くの 周波数を含んだ 矩形波とは違い, 一つの 周波数の成分しか含んでいません。 それで レゾルバー信号は 基本的に PWM (pulse width modulation) モーター ドライブや その他の機械から 出て来る 高周波に 影響されません。

従来の レゾルバーの弱点は コイル巻きに 多くの人手を要するため 労賃の低い国で製造する必要があります。  Rotasyn の 場合は 設備による 製造が可能で 製造場所の 選択の範囲が 広がります。

 AC サーボモーターに必要な フィードバック
通常の AC 及び DC ブラシレス サーボモーター の整流は ホール効果センサーにより 電流を 正しいタイミングで 適正な位相に変換します。 しかし タコメーターや エンコーダー に於いては 制御中に 速度・位置ループ をクローズする事が必要です。

レゾルバーを 使う事により モーターのトランスデューサーを 3個から1個に 減らす事が出来ます。 実際, 1個の トランスデューサーから 必要な 3種類の信号を 出力できます。
すなはち
@ 高分解能のディジタル位置データが 直接 R/D コンバーター
    から 出せる。

A この位置データ は ルックアップテーブル により
  整流用に 正弦波信号を 出力できる。
B さらに アナログドライブに 於いて タコメーターの代わりに
  R/D コンバーターチップから 速度信号を 出す事が 可能。

完全に ディジタル ドライブ内で、マイクロプロセッサーを使って 速度と整流信号を 引出すために 基本的 アブソリュート 回転軸位置信号が 使えます。
実際 高速の DSP(digital signal processor)は レゾルバーの信号を 同期的に取出して R/D 変換を 行う事が出来ます。

 ブラシレス レゾルバー の 従来品の 構造 と 問題
従来品のブラシレス レゾルバーは下図の様に 巻線による ローターとステーターから 出来ています。 ローター上の 2組のコイルが 正弦波 形状の 交流磁場を作ります。 この磁場は ステーター上の 2組のコイルの電圧から 成っていますが、その強さは ローターの 回転角度によって 変化します。 サイン と コサインの波形を作るためには ステーター内の 2組の出力コイルは
 

(電気的にではなく 機械的に) 90°ずらして巻かれます。
AC磁場を発生させるためには ローターへ電気エネルギーを送る必要があります。 しかし、ローターを 自由に回転させるためには 電線は使えません。 またスリップリングも 摩耗、信号ノイズ、レゾルバー全体の強度にも 関係してくるので、使わない方が良いと 考えられます。

従って、従来品の ブラシレス レゾルバーでは ステーターから ローターへの エネルギーの供給には 回転カップリング トランスが 使われます。 このトランスの 励磁コイルは ステーター内に巻込みます。 出力コイルは ローター上に取付けられ、レゾルバー励磁(ローター上) に 直接 接続されます。

この 2段構えのトランスフォーマー(基本的に 2個のトランスフォーマー)で失われる エネルギーを補い 使用可能な 信号出力強度を 出すために コイルの巻数を 増やす必要が生じます。 コイルの巻き数が多いという事は 従来品レゾルバーは 高インピーダンスの機器 という事になり、高励磁周波数 或は 高速回転での使用を制限する事になります。

また 従来品レゾルバーは ローターに 巻線が使われているため、遠心力によりコイルが 外へ飛出そうとする力が働きます。 それで 回転速度は10,000rpm以下に 抑える必要があります。

 Rotasyn レゾルバーの 構造 と 長所

   
従来のブラシレス レゾルバー とは異なり、Rotasynでは 励磁 出力 両方のコイルが ステーター側に 組込まれています。 従い、回転トランスは 不要になります。 そして Rotasyn は 元々ブラシの 必要の無い仕組になっています。 励磁コイルからの エネルギーは ステーター/ローター間の ギャップを通して ソリッド ローターの 正弦波形状の 磁極へ伝えられ 磁場を発生します。

Rotasyn は ローターが 磁場の回路を完結させ Magnetic Valve の 働きをする RVDT (Rotary Variable Differentilal Transformer 回転式可変差動変圧器) に 似ています。 但し Rotasyn の場合 ギャップを横切る 磁場の合計は 一定です。 ローターはステーターの内側で 磁場の流れる ポイントを 特定する バルブの様に働きます。 それで出力信号に振幅が生じます。

1巻の励磁コイルは 2つの ステーター スタック(積層部品) の間で ステーター内径に 沿って巻かれます。 2巻の出力コイルは ステーターの溝の中に 従来のレゾルバーと似た様に (90°ずらして) 巻かれます。 この様にして 誘導された 電圧の振幅は従来のレゾルバーと同様に ローターの サイン波 コサイン波 に一致します。

Rotasyn の 高い信頼性
従来のレゾルバーの ローターに 巻かれたコイルも 今日の 大変厳しい 加速や 高速、接触 の様な厳しい使用環境に さらされています。 この様な厳しい使われ方は 電線を切断したり 絶縁を損ねたりします。
一方 Rotasynの場合はローターは コイルの無い 金属一体物なので、事実上 速度や加速に 制限はありません。 また Rotasyn は巻線の数が 従来品の 6巻に対し 半分の 3巻なので 信頼性 MTBF(mean time between failure) は 倍増します。

高速回転 対応
Rotasyn のソリッド ローター には 巻線が有りませんので 高速回転も 問題になりません。 Rotasyn の標準タイプ, ROシリーズ, の 対応速度は 30,000 rpm ですが、それ以上の速度も 機械的バランスを良くすれば 可能です。 Rotasyn の場合 回転速度の上限は 励起周波数になります。

低インピーダンス
Rotasyn の ローター側に 巻線の無い 一段構えの 磁気式設計は 電気的にも 高い効率をもたらし、比較的 少ない巻数で 充分に強い信号を 出力できます。 少ない巻数 という事は 電源インピーダンスが低い という事であり、ノイズを 拾いにくくなり より長いケーブルの 使用が可能になる という事です。 Rotasynは 40kHz まで 或はそれ以上で 励起可能です。

低 回転リップル
従来のレゾルバーの場合、ローター上の コイルとコイルの隙間 が ステーターの コイル間の隙間を 横切る際 出力信号に脈動を 引起こし、それが 回転ムラの 原因となります。 Rotasyn の ローターには 隙間は有りませんので、回転リップルの無い スムーズな 出力が可能です。

巻線工程の短縮
従来のレゾルバーでは ステーター側 3巻き、ローター側 3巻きの 巻線作業が必要です。 このためレゾルバーの組立は 往々にして 低賃金国へ移ります。
しかし、Rotasyn の場合 ローター側の巻線が不要なため、労賃の高い スイスでも 比較的 低いコストで 組立て可能です。 特に 標準品の無い 新しい仕様に 於いては 有利になります。 またローター上に 溝が無いため、ステーター内の溝は 多少 広くなっても 大きな問題には なりません。

結論
この アブソリュート位置測定用の 新タイプのレゾルバー(誘導型トランスデューサー), Rotasyn は AC/DC サーボモーター 及び AC インダクションモーター の フラックス ベクトル制御 に最適です。 Rotasyn は工業のオートメーションだけではなく 日々 発展する 新しい用途に 使われるものと 言えます。
COPYRIGHTS 2009 MOC Mitaka,磁気式ロータリーエンコーダー
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